今回は、現在の仕事を続けることが難しくなり、50代で転職を考えている女性からの相談です。
<金融資産>現預金2100万円/投資信託3300万円
現在、5400万円の資産があって、年金をもらうまでは13年間あります。どのくらい金融資産を取り崩すかにもよりますが、例えば毎年100万円ずつ取り崩したとしても、65歳の時点で4100万円残ります。
仮に手取りが月10万円くらいになるように働いた場合、年間120万円。貯金から年100万円を取り崩して合わせると、220万円になります。そうすると、使える額は月々17万~18万円ぐらいになります。ご相談者の生活費がどのくらいかにもよりますが、一人暮らしであれば大体生活ができるのではないでしょうか。
ちなみにですが、65歳以降の高齢単身世帯でいうと、大体1人当たりの生活費は月15万円くらいになります。あくまでも平均ではありますが、生活費の一つの目安にしておくとよいかもしれません。
そして、生活費以外に準備しておくべき支出についてですが、今は非正規であっても厚生年金や健康保険に入れますので、生活費以外に準備していく支出は特にないと思います。逆に、それらに加入できないのであれば、自分で健康保険や年金の保険料を負担しなければなりません。
その場合、国民年金だけで大体年間20万円ぐらい。健康保険も併せてとなれば、年間30万円くらいかかります。月額にすると2万5000円くらいの支出になることを、頭に入れておくとよいのではないでしょうか。
あとは、老後のお金が過度に心配だからと残しても、使えなかったら意味がありません。これまで頑張ってこられたのですから、少しくらい今の楽しみに使ってもよいのではないでしょうか。過度に心配せず、まずは体をゆっくり休めてください。
教えてくれたのは……深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。
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