60代以降、暮らしを小さくするために「見直すべきこと」6つ。子どもがいたときの習慣は手放す

老後のために暮らしをサイズダウンするための見直しアイデアを紹介します。ムダをなくすのは大事ですが、節約に励むあまり生活が楽しめなくなっては本末転倒。買い物の仕方を工夫して、上手に出費を抑えましょう。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんが、出費にまつわるポイントを詳しく教えてくれました。

食材を安く買うことにこだわりすぎない

「安い食材だけにこだわると、炭水化物中心の食事になりがちで生活習慣病を引き起こしかねません。健康に留意したい世代にとっては、食費は削りすぎてはいけない費目」

実際、65歳以上の夫婦だけの暮らしの食費は平均6万5760円※と多め。「肉や魚、野菜、乳製品などをバランスよく、ときにお取り寄せでプチぜいたくし、食事を楽しんで医療費いらずの体をつくりましょう」

※家計調査(令和4年)

見直すべきは「買うもの」よりも「買い方」

金額の大小にはこだわるのに、買い方は見直さない…そんな人は損しているかもしれません。

「子どもがすでに独立して家を出ているのに、食材を買う量や頻度など『子どもがいたときの習慣』を引きずっている人は意外と多いもの。減った世帯の人数に合わせて、変化があったときには見直すことが大事です」

●ポイントサービスも見逃さずに活用を

また、キャッシュレス決済のポイント還元、プレミアム商品券など、行政によるおトクな事業も拡大中。

「とにかく安いものを買う」ではなく、情報収集をしたり、買い方を少し工夫すれば、少ない労力で大きな成果に。

過剰なストックは持たない

家にストックがたくさんあるのに、特売を見るとつい買ってしまう…そんな悪癖はそろそろやめませんか。

「買いすぎ防止のコツは、トイレットペーパーは1パック、洗剤は1個などとストックの数を決めること。そして、『ストックが最後の1個になったら次を買う』とルールを明確にすることです。特売は定期的にあるので、最後の在庫を使いきるまでに安く買うこともできて、ムダが出ません」

お金をいっさい使わない日をつくってみる

買い物の頻度が増えると、それだけ「ムダ買い」「ついで買い」の危険もアップ。まとめ買いが、出費削減に効果的なゆえんです。

「さらに効果があるのは、お金をいっさい使わない日『無買(むばい)デー』をつくることです。使わないと決めてしまえば、家にあるもので献立を工夫したり、意外と乗りきれるもの」

●節約だけでなく家がすっきりする効果も

缶づめや防災用の備蓄などで消費期限が迫っているものや、冷凍室に眠ったままの食材を一掃するチャンスにも!

「週1回など、定期的にお金を使わない日をつくれば、家にあるムダな在庫もすっきりして、ものを増やさない習慣も身につきます」

ポイントはあれこれ手を広げて貯めない

「ポイントサービスを賢く使いこなすことは大切ですが、あれもこれもと貯めるのはNG。ポイントのために買い物をするようになっては、本末転倒です」

また、すすめられるままにクレジットカードやポイントカードをつくっていたら、管理がおろそかになり、使っていないのに年会費をムダに払ったり、紛失に気づかないなどのリスクも。

「貯めるポイントを絞るほど効率のいい“ポイ活”に。また、楽天ポイントやTポイント、dポイントなどの『共通ポイント』は、複数の店やサービスで横断的にポイントを貯めたり使ったりできるので、いつも行く店や使うサービスが多く対象に含まれているポイントを選ぶのも手」

必要だからすぐに買う、をやめる

「『必要なとき=買いどき』とは限りません。必要なものは、まずメモしておいてドラッグストアやネットショップのポイントアップデーにまとめ買いするのがおトクです。貯まったポイントで日用品などを購入すれば、その分日用雑費が浮きます」

ポイントの還元率だけでなく、通常1ポイント=1円のところ、倍の2円相当で買い物できるなど換算率が高い日も狙い目です。

2024-04-17T11:06:21Z dg43tfdfdgfd